住宅展示場に行く前に③ 高気密高断熱とは?どこまで求める?
注文住宅を建てるにあたって、必ず目にする「高気密」「高断熱」の文字があります。これを売り文句にしているハウスメーカーや工務店もあります。
そんな家に近づける条件が「高気密」「高断熱」です。
ただし注意……
「高気密」「高断熱」の家を建てることが目的ではない!
これは今後いろいろ検討する中で忘れないようにしてください。
もちろん「高気密」「高断熱」は非常に大事です。性能を上げるとコストも上がります。地域に適した仕様にすることが重要です。
「高気密」とは?
それを数値化したものがC値です。C値は住宅における相当隙間面積のことです。建物全体にある隙間面積(cm2)を延床面積(m2)で割った数値で、建物の気密性能の指標として用いられています。
高気密住宅というとC値が2cm2/m2未満を指すことが多いようです。気密は換気と密接なため換気システムを機能させるために最低限必要とされる気密性能がこの程度と思われます。
C値 2cm2/m2とは、100m2(約30.3坪)の家なら200cm2(はがき1.3枚相当)の「すき間」があることを意味しています。
ただし、日本の省エネ基準では C値を測定する必要がないため、その重要性にもかかわらず大手ハウスメーカーでもほとんど測定されていない状況です。
高気密住宅を得意とするハウスメーカーや工務店はC値 1cm2/m2以下の数値を提示すると思います。中には0.2cm2/m2とか言われるメーカーも存在しています。
「高断熱」とは?
断熱性能を表示する方式が2つあります。UA値とQ値です。
値の説明については別の記事で詳しく書きますので、今のところは
にすればよいと思います。どちらも数値が低い方がさらに性能が良いという判断になります。
住宅展示場などで営業さんからUA値やQ値を言われたり、カタログに記載されていたりしますので、その数値をみてください。高断熱住宅をアピールしているハウスメーカーや少なくとも『新住協(新木造技術研究協議会)』や『パッシブハウス』という団体の会員になっている工務店なら上記のような数値が話に出てくると思います(ただ加盟しているだけの会員もいるらしいので見極めはしっかりと!)。
もちろん高い数値がダメというわけではありません。北海道と沖縄など地域によって求められる断熱性能は違います。生活スタイルも違います。予算との兼ね合いもありますので、使いたい断熱材の種類や厚み、工法によっては難しい場合があります。
高断熱と言われる住宅では、家の中の温度が一定に保たれやすくなります。寒い時期によくニュースになる「ヒートショック」の対策になります。
新築だけでなくリフォームでも、特に断熱についてはしっかりと施工してもらえるメーカーや工務店に依頼できるよう知っておいた方が良いです。
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家を建てるのはなぜ?大事なことは?
もちろん「高気密」「高断熱」にしておくのは、その方にとって快適な家になるかもしれません。住む地域によって、求められる断熱は違います。まったく同じ仕様の家でも北海道と沖縄では過ごし方も生活スタイルも違います。
高性能ガチガチの家なのか自然派素材の家なのか、平屋か3階建てか、単身なのか二世帯なのか、求めるものは人それぞれでさまざまです。
各社それぞれ自社の売りになるものをアピールされます。それは自分が考えていた仕様よりもこちらが良いですと言われる場合もあります。また別のハウスメーカーに行くとそれよりもこちらの方が良いですとまた違うことを言われたりします。
理想の家の仕様を予算内で叶えられるハウスメーカーや工務店、設計事務所が見つかるといいですね。
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まとめ
家の勉強をしていくと、高気密高断熱ということだけを突き詰めていきそうになるので、
自分たちの理想の家が何なのか?目標を明確にし、数値だけで判断してしまうことのないようご注意ください。
以上、「住宅展示場に行く前に③ 高気密高断熱とは?どこまで求める?」でした。